感謝

先日利用が始まったばかりの利用者さんが体調を崩して、かかりつけの病院に入院されたのですが、急に体調を崩し亡くなってしまいました・・・。


今日はその方のお通夜。


もともと高齢な方であったのですが、認知症はなく、なべちゃんデイの他の利用者や職員の名前をしっかりと覚えてくださり、「なんか家庭的でいいなぁ。」と1日を自分のリズムで楽しんですごされていた方でした。


チューブを使ったトレーニングにも一生懸命参加され、今後ますます元気になりそうな予感があっただけに残念です。


利用からひと月もたたないうちの出来事だったので、ご家族も深い悲しみに包まれたことと思います。私はそれよりも当事業所を利用したことが引き金になってしまったのではと、とても後ろめたい気持ちでお通夜に参列しました。


いや、特に当事業所で病原菌に感染したといった直接的な原因はないのですが、開業してから間もないという自信のなさが表立って、本当に申し訳ない気持ちでした。


式場に入ると、いつも面倒をみていた息子さんが見当たらず、息子さんのご兄弟でしょうか、ご親戚が弔問客に対応しておりました。実はこの利用者さんの上靴をお預かりしていた手前、お返しするため本日持参しており、ご遺族の方に故人が生前利用していたデイサービスの者であること、上靴をお返しに持参したことを伝えました。


この時まで本当に申し訳ない気持ちでいたのですが、ご遺族の方より、「あー、じいちゃんが通い始めたとこのー!」とお言葉を頂戴したと同時に、感謝の笑顔を私に返してくださいました。


これまでデイサービスをはじめとした、福祉・介護系サービスを利用していたことを「福祉の世話になるのは恥。」という昔からの日本人の考えからか、あまり他には話したがらないご家族が多かったので、こういった反応をいただいたことと当事業所の活動に感謝をいただいたことに、驚きと感動を隠せませんでした。


これまで数多の介護事業者のご活躍のおかげで、世の中に当たり前のように介護サービスが普及したことが私は本当にうれしくてたまりません。今回のご家族のように、最後の時に感謝していただけるように我々ももっと邁進していこう!そう強く思った瞬間でした。


故人のご冥福とご遺族の方の悲しみが一日でも早く癒える事を心よりお祈り申し上げます。


合掌。